もやい工藝オーナーであり、手仕事フォーラム代表の
久野恵一さんにお願いして、貴重な本をお借りしました。

出版当時の「工藝」です。
昭和17年に発行されたもので、当時の定価は参圓五十銭。
挿し絵は芹沢けい介、装幀は鈴木繁男、文章は柳宗悦という
まさに民藝運動の中心人物たち。

この回は染色特集。

なんと布の色見本写真をそのまま糊で貼ってあります。
よく一千部も作ったものです。これだけで立派な手仕事…
紹介されている東北の民藝品がまた素晴らしいので、いくつかご紹介します。

山形周辺で作られていた尾花帽子。
激しい風雨を守るためのもの。
この装飾のセンスには目を見張る物があります。

東北の雪下駄と藁靴。
今は作られていないものも多くなってしまいましたが、存在していた
事実だけでも伝えられる貴重な資料です。
巻頭の民藝について語られた文章が素晴らしいので一部抜粋します。
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民藝品とは民衆が不断の生活に用いる実用品との義で、何も趣味的なもの
でもなく、又珍奇な骨董品を意味するものでもありません。
民藝を鑑賞品と間違える人がありますが、そういうものとは性質が
違うのです。一番当たり前な誰でも知っている品なのです。
(途中省略)
祖先を崇めることは、東洋の徳であるとよくいわれますが、一つの
品の中にも祖先の息は通っているのです。
新しさを追う時代は、過去の歴史をとかく古くさいものとして見捨て
がちですが、伝統は捨つ可きものでなく、それを活かしてこそ未来が
健全に又確実に育つのだといわねばなりません。
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静かな情熱の塊のような冊子。
先祖に感謝する時間でもあるお盆に、このような文章に出会えて
幸せです。
文章のコピーをとったので、読みたい方は声をおかけください。
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