5年半前長男を出産したあと、はじめての育児に戸惑っていた私。
産まれてすぐに、そして1歳になるまで長男はずっと2時間おきに
起きておっぱいを飲んでいました。
私は寝不足で疲れ果て、体重もどんどん減っていきました。
インターネットで見る友人たちの動向。
独身の女性たちはみんなキャリアを積んで活躍している中
自分はほとんど家にいて授乳ばかりの生活。
ほんの1年前までは朝から晩まで仕事をしていたのに。
夢中で毎日サーフィンをしていたのに。
自分がどんどん世の中から取り残されていく感覚。
自分が身につけてきた知識や経験が、出産と授乳によって
吸い取られ消えてしまうのではないかという錯覚。
私は焦って仕事に復帰することを決めました。
そんな自分がいまでは懐かしい・・・
赤ちゃんと一緒にいる時間がこんなにも愛おしい。
授乳の時間が宝物のように感じられる。
経験の為せる技?
これが最後の授乳かもしれないから?
理由はわかりませんが、この5年の間に私のなかで大きな
心境の変化が起きたことは確かです。
どれだけ世の中で存在を認められ、評価されるか。
どれだけ多くの人とつながって、自分をアピールできるか。
これが自分の好きなこと!と言える特技や職をもっているか。
「自分らしさ」って、そういうところにあるんだと思っていました。
でも今は。
「自分らしさ」って、探さなきゃいけないようなものじゃない。
そう思います。
目の前に赤ちゃんがいる。
その赤ちゃんは自分がいなければ生きていけない。
出産して、赤ちゃんがおっぱいを吸う。
そうしたら、自分の体から母乳が出てくる。
その母乳で赤ちゃんは何キロも体重を増やす。
当たり前で、誰も褒めてくれないようなこと。
でもそれは、すごいことだと思う。
すべての女性は母乳が出る体をもって生きていて
その体を思う存分発揮できる喜び。
それが、今の自分の生きがいだと思えるようになりました。
赤ちゃんが泣くたびに惜しまず授乳していると、家にいるときは
ほとんど丸出し状態(笑)。
それが今の私らしい生活。
子育てに喜びを感じてるお母さんたちは美しい。
大切な人たちに惜しまず何かを与えている女性たちは美しい。
最近雑誌やインターネットで「女子力」「妊娠力」を高めよう
というような文章を見かけるけれど、それは外から働きかけて
高めるものではなく当たり前にもっていたはずの力。
歳をとるたびに「与える」力を発揮する女性が宿しているもの。
そんな女性らしさを存分に発揮できる世界をつくりたいです。



