2014年6月17日火曜日

ぱぱとままに希望を





以前「ぱぱとままになるまえに」という団体のイベントで
お話しさせてもらったことがきっかけで知り合った、
代表の西出博美さんと先日鎌倉でランチしました。

西出さんはまだ結婚も妊娠もしていない方たちが
抱いている“なんとなく不安” “何が不安なのかもわからない”
という気持ちを少しでも前向きに変えられるよう、
若くしてこの団体を立ち上げました。
そして定期的にイベントを開催し、さまざまな年齢、性別、
立場の方たちがお互いの持っている不安や、経験してきた
ことなどを気構えずに話し合える場を提供しています。

確かに現代では毎日のように虐待や赤ちゃんを捨ててしまう
といったニュースが流れているし、学校で習うことも「避妊」が
中心。まわりには離婚している夫婦が溢れているし、自分で
稼ぎながら好きなことを好きなだけやれる環境も整っていて、
男性が結婚や出産をがんがんリードしてくれることもない・・・

そんな中で自由が束縛されそうな結婚、出産を選ぶほうがむしろ
勇気のいることなのかもしれません。

でももし結婚や出産で喜びを感じた人の話を聞けたら。
子育てや夫婦関係で悩みを抱えている人が改めて若い人たちに
自分の経験をシェアできたら。
結婚や出産を選択しなかった方たちのメッセージを聞けたら。

結婚を経験していない男女。
結婚はしているけど妊娠に不安を抱いている人。
出産間近の人。
子育て中の人。
子育てを終えた夫婦。

みんながみんな、不安や要望を抱えています。
「ぱぱとままになるまえに」は、そのすべての立場の人が
意見を交換しあうことで、よりよい環境を作り出そうという
コンセプトのもと、運営されています。
西出さん自身、未経験の結婚や子育てに不安を抱きながら未来を
模索中。何よりすごいな〜と思うのは、彼女の
「みんなのありのままを受け入れる姿勢」。
若い学生さんから、おばあちゃん助産師さんまで、いろんな人と
かかわり合って経験と知識を積んでいます。
そんな姿を見て、改めてこの試みを応援したいと感じました。

どこかで聞いたことですが、日本は稀に見る「子供を大切にする」国
だったそうです。貧しくても子供たちが大切にされ、教育を重視し、
子供にまつわるお祝い事もたくさんあった日本。
子供たちは大人の都合で「産む」のではなく、本能と自然の力で
「産まれる」宝だったはず。

さらに昔の家庭は3世代同居が当たり前だったから、結婚、妊娠、出産
子育てが当たり前のように目の前にあって、みんなで助け合っていました。
すべての過程が「人生の当たり前のイベント」として起きていたわけだから
不安や迷いもあまりなかったのではないかと思います。
そんな「目の前で見て、聞けて、助け合える」環境をもう一度現代に
作ることができたら、最高です。

すべての立場の大人たちが、子供たちを宝と思い、子供たちのための
社会を築けるような日本になれば、あるべき経済や法律や教育や環境の
姿が自ずと見えてくるように思えます。

秋の初めに鎌倉で「ミニぱぱままセッション」を行おうと計画中です。
参加してみたいな〜と思う方はFacebookなどでお知らせください。

2014年6月12日木曜日

手仕事の日本めぐり:岩手


岩手県にもさまざまな伝統の手仕事があります。
まず思い浮かべるのが盛岡の南部鉄器ではないでしょうか。

南部鉄器は、慶長年間に茶の湯を好んだ南部藩主の南部氏が
京都から呼び寄せた職人に鉄器をつくらせたことにはじまる
そうです。そして茶の湯の文化とともに発展してきました。

そして現在その中心を担うのが「薫山工房」。
伝統を守りつつ世の中のニーズに合わせてIH対応型を作ったり
ウェブサイトを作ったり、デザイン面でも誰もが使いやすいもの
にこだわっています。

私がいいな、と思ったのはこちらのデザイン。
本当にシンプルなのに、すごい存在感です。

南部鉄器を作る工程では、鉉(つる)=持ち手を作る鉉師と
釜を作る釜師のすぐれた仕事が融合して、いい鉄瓶が生まれる
そうです。昔から手仕事はこうした専門的な仕事を分業体制で
請け負ってきました。分業が客観性を生み、作品性よりも
実用性を高めていったという話にものすごく納得しました。
そこがまさに民藝であり、手仕事である所以。


ほかにも岩手には漆器や焼き物、さまざまな手仕事が残って
いますが、もうひとつここでご紹介したいのは、桶。

宮古市の山奥で25歳のときから桶作りの修行をはじめた
という「南部桶正」の奥畑さんが作る桶には、いっさい
接着剤が使われていません。伝統的な技法にこだわり、
竹の端材から切り出した合釘でつないでいるため、高い
技術が求められるそうです。また、木の呼吸を妨げる塗装も
まったく施さない、本当に自然の中から生まれた桶なのです。

もうひとり、昔からの技法で桶を作っているのが久保久志さん。
素朴で自然な風合いの桶にお湯を入れると、お湯がやわらかく
なるとか。
我が家でもお風呂で手桶を使っています。

久保さんの作った品々は「もやい工藝」のサイトでも
ご覧いただけます。





さらに岩手といえば、工藝店の代表的存在でもある「光原社」。
いま私が最も行ってみたい場所のひとつです。

日本の歴史と風土を色濃く感じる東北の旅はまだまだこれから。

参考文献:民藝の教科書 グラフィック社