2014年3月12日水曜日

手仕事の日本めぐり:埼玉


埼玉の工芸品、といって私は何も思い浮かべることが
できませんでした。が、「手仕事の日本」では
「東京近くの県で比較的様々な郷土品を有つのは
埼玉県であります」と述べられています。

その中で、埼玉県が生産量日本一を誇るものがあります。
なにか分かるでしょうか?

答えは鯉のぼり。
都会では空に舞う大きな鯉のぼりを見かけることは
なくなってしまいましたが、田舎に行くと競うように
立派なものが飾られているのを目にします。



父の故郷鹿児島にて、裏山で切った竹を立てて飾った鯉のぼり。

鯉のぼりは中国の「黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を
多くの魚が登ろうと試みたが鯉のみが登り切り、竜になることが
できた」という故事にちなんで出世と健康の象徴となったそうです。
それを大空に泳がせるというおおらかさと力強さ、センスは
日本人独特のものです。

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「鯉のぼりが本格的につくられはじめたのは江戸時代
後半といわれています。
埼玉県での鯉のぼりつくりは、現在、加須市を中心と
しています。この地域では明治初期に、傘や提灯を作る
職人が、材料の和紙を用いて本業の合間に鯉のぼりを
つくりはじめたと伝えられています。
しかし、当時の鯉のぼりが全国に名を広めたのは、
大正12年の関東大震災以降のことです。
震災で打撃を受けた東京の業者が生産を中断してしまい、
品質のよいと評判だった加須のこいのぼりをもとめ、
全国にひろがりました」
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100年以上続く手描き鯉のぼり店「橋本弥喜智商店」HPより

不思議なのは大抵手仕事のものが本格的に作られはじめたのは
江戸時代だということです。江戸時代に商業が発達し、地域間
でのやりとりが盛んになったためでしょうか。

人間が誕生して何千万年。そんな長い時を経て、日本の風土と
ともに発展し、江戸時代にやっと認識された日本の手仕事の品々。
日本人の蓄えてきた知恵と技と感覚が詰まっています。

庭の小さい我が家では鯉のぼりを立てることは出来ませんが、
型絵染め作家・柚木沙弥郎さんの鯉のぼり型絵を飾る予定です。

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