2014年12月22日月曜日

おかあさんの言葉





小さい時おかあさんに言われたあんなことやこんなこと。
意外と大きくなるまで覚えているものです。

言われたことじゃなくても、ああされたのが嫌だった、
妹にはこうだったのに私にはああだったなどなど。

結構根に持っていることがあるのではないでしょうか。

私もいくつかあります。
手をつなぎたかったのに、つないでくれなかったことや
自分で選んだコーディネートを否定されたとき。
もうおかあさんなんて嫌だ、と思いました。

でも自分が母になってみると。
分かっていながらこどもが嫌がることを口にしたり
やってしまっている・・・

今なら理解できます、あのときのおかあさん。
おかあさんだって人間だから、完璧じゃない。
とっても不完全で、優しくなれないときだってある。

でもこどもにとっては、おかあさんは何時でもおかあさん。
おかあさんの愛情でしっかり満たされていても
「おおー、満たされてる!」なんて思ってくれない。
お腹のなかではぴったりくっついて、心臓の音が
聴こえて・・・それがふつうだったから。

弟や妹が産まれて、お母さんの与えられるものが半分に
なってしまうことに納得なんて出来ない。
きょうだいが2人だって3人だって、100与えてほしい。

それがこども。

「どうしておかあさんはあんなことを言ったんだろう」と
腑に落ちないことがあったとしても、もし自分の心も体も
大人になるまで健康に育つことができたのなら、おかあさんに
しっかり愛されていたということなんじゃないかなあ。

おぎゃあーっと外の世界に産まれた瞬間から、お腹のなかに
いたときほどはおかあさんと一緒にいることができなくなる。
だから、おかあさんに100%満足できるってことはなかなか
難しいんじゃないかなあ。

もしきょうだいがいるのなら、満ち足りない思いをしている
のが当たり前なのかなあ、と思うようになりました。

大人になっても、おかあさんはおかあさん。
おとうさんとは明らかに違う存在。
へその緒が切れても、ずっと繋がっている。

それがおかあさん。

ただただ広くて、深すぎる海のよう。
まさに三好達治さんの詩

***
海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
そして、母よ、仏蘭西(ふらんす)人の言葉では、
あなたの中に海がある。
***

今なら、分かります。
海の奥深いところに、暗くてよく見えない部分があったこと。

おかあさんの言葉は、まるで消えない魔法。

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