小さい時おかあさんに言われたあんなことやこんなこと。
意外と大きくなるまで覚えているものです。
言われたことじゃなくても、ああされたのが嫌だった、
妹にはこうだったのに私にはああだったなどなど。
結構根に持っていることがあるのではないでしょうか。
私もいくつかあります。
手をつなぎたかったのに、つないでくれなかったことや
自分で選んだコーディネートを否定されたとき。
もうおかあさんなんて嫌だ、と思いました。
でも自分が母になってみると。
分かっていながらこどもが嫌がることを口にしたり
やってしまっている・・・
今なら理解できます、あのときのおかあさん。
おかあさんだって人間だから、完璧じゃない。
とっても不完全で、優しくなれないときだってある。
でもこどもにとっては、おかあさんは何時でもおかあさん。
おかあさんの愛情でしっかり満たされていても
「おおー、満たされてる!」なんて思ってくれない。
お腹のなかではぴったりくっついて、心臓の音が
聴こえて・・・それがふつうだったから。
弟や妹が産まれて、お母さんの与えられるものが半分に
なってしまうことに納得なんて出来ない。
きょうだいが2人だって3人だって、100与えてほしい。
それがこども。
「どうしておかあさんはあんなことを言ったんだろう」と
腑に落ちないことがあったとしても、もし自分の心も体も
大人になるまで健康に育つことができたのなら、おかあさんに
しっかり愛されていたということなんじゃないかなあ。
おぎゃあーっと外の世界に産まれた瞬間から、お腹のなかに
いたときほどはおかあさんと一緒にいることができなくなる。
だから、おかあさんに100%満足できるってことはなかなか
難しいんじゃないかなあ。
もしきょうだいがいるのなら、満ち足りない思いをしている
のが当たり前なのかなあ、と思うようになりました。
大人になっても、おかあさんはおかあさん。
おとうさんとは明らかに違う存在。
へその緒が切れても、ずっと繋がっている。
それがおかあさん。
ただただ広くて、深すぎる海のよう。
まさに三好達治さんの詩
***
海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
そして、母よ、仏蘭西(ふらんす)人の言葉では、
あなたの中に海がある。
***
今なら、分かります。
海の奥深いところに、暗くてよく見えない部分があったこと。
おかあさんの言葉は、まるで消えない魔法。
0 件のコメント:
コメントを投稿