2014年7月9日水曜日

手仕事の日本めぐり:秋田



スローペースながら続く手仕事の旅。
今日は岩手から秋田へやってきました。

秋田でもたくさんの素晴らしい手仕事が受け継がれています。

うつわでは、楢岡(ならおか)焼。
「貧しく安ものを焼く小さな窯でありますが、東北第一と
讃えても誤りではないでありましょう」と、柳宗悦が
「手仕事の日本」のなかで評価しています。

一番の特徴は海鼠釉と呼ばれる、鉄分を多く含む泥が
陶土の鉄分と融合することで生まれる深いブルー。
その土地ならではの自然作用で生まれる美しさこそが
手仕事の素晴らしさです。

現在は楢岡焼唯一の窯として楢岡陶苑の5代目、
小松哲郎さんと息子の潮さんが伝統を引き継いでいます。




ぽってりとした海鼠釉が美しい漬け物入れ。


そして土だけではなく、木による手仕事も。
秋田杉から作られる曲げわっぱも柳宗悦は称賛しています。

江戸時代には、大館の城主が豊富な秋田杉を活用して武士の
内職として曲げわっぱの製作を奨励したそうです。
こうやって大事に受け継がれてきたものの始まりには、知恵の
あるリーダーの存在が影響していることも多いですね。
土地の産物を活用して雇用を作り、地元経済を発展させる・・・
まさに今日本が必要としているリーダーの姿です。

吸湿性、殺菌効果、香りのよさなど、秋田杉のよさを引き出す
ものづくりを続ける「柴田慶信商店」では、ウレタンなどを
塗装しない無塗装の「白木仕上げ」にこだわっています。


さらにさらに秋田といえば、我が家の大好きな編組品の宝庫。
前々回「青森」のブログで写真を載せた、あけび蔓の美しい籠も
秋田のものです。

もうひとつ、ご紹介したいのが角館のイタヤ細工。
イタヤ細工とはイタヤカエデの若い幹の樹皮で作った編組品です。

先日私がもやい工藝にて一目惚れし、思わず注文してしまったのが
こちらの手さげ。




くるみと山葡萄の組み合わせが面白く、色のコントラストも素敵です。
出来上がるのを待つ楽しみも手仕事ならでは。

まだ憧れているだけではありますが、くるみの大きな籠もいつか
使ってみたいもののひとつです。




これらが作られている角館イタヤ工芸には、若い女性の職人さんも仕事
されていて、今後もこの美しい手仕事たちが受け継がれていくことに
喜びを感じます。

名残惜しくも、この辺で日本の伝統盛りだくさんの秋田をあとにします。

参考文献:民藝の教科書 グラフィック社
写真:もやい工藝のブログより

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