2015年3月16日月曜日

伝えるべき美しいもの





ずっとずっと、憧れていたものがついに我が家に
やってきました。

はじめて鎌倉もやい工藝で目にした時、その
美しさに心をうたれました。

手に入れなければならないという使命感も
ありました。

岩手県でつくられている「ニギョウ箕」です。

箕という道具は穀物をふるうために古くから
日本全国で使われてきた暮らしの道具です。

青森から鹿児島までほぼ共通のかたちですが
身近で採れる材料を使って作られるために素材
が異なり見た目の印象もだいぶ違います。

それらのなかでも特に優れた造形美をもつニギョウ箕。





ニギョウ(さるなし)という木の皮と桜の皮が
織りなす色合いがとても美しい。

ただ農作業の道具として使うもの。それがこんなにも
美しく作られるというところに、かつての日本人の
心の豊かさを感じます。

ニギョウ箕は日置の箕とともに日本民藝館の蒐集品に
選ばれています。この美しさに柳宗悦も魅了されたの
でしょう。

かつて農家の必需品として使われていた箕ですが
ライフスタイルの変化やプラスチックの台頭により
需要がなくなり、作り手も減ってしまいました。

用を失いつつある箕を残していくためには、私たちが
使い続けるしかありません。本来の使い方とは違っても
需要があれば作り手の「伝えていかなければ」という
意識も変わります。

サイズにもよりますが、材料を取りに行く手間など
を考えると決して高いものではありません。
新しい洋服を1枚買うかわりに、ひとつ箕を手に入れ
家に飾ってみてはいかがでしょうか。
きっと日々の暮らしが豊かになると思います。

いつか日置の箕と一緒にならべて、日本にはこんなに
美しいものがあるのだと子どもたちに伝えたいです。

0 件のコメント:

コメントを投稿